2012年4月10日火曜日

Livedo Research - リベド血管炎研究所 - リベド血管症とは


Livedo Research - リベド血管炎研究所 - リベド血管症とは
リベド血管炎の新たな病名について紹介します。

リベド血管症

(Livedo vasculopathy)は、リベドを伴い、主に足関周囲に再発性かつ難治性の痛みを伴う潰瘍を形成、潰瘍は血流障害によって起こるとされています。
この病名は、
リベド血管炎と類似する2つの症状(白色星状の萎縮性治癒痕と有通性紫斑病変) を包括したものです。
早く言えば、『リベド血管炎の新たな病名』となります。
(リベド血管炎では、症状と病名が違った表現であるため)
「リベド血管炎とは」もあわせて閲覧してください。

なお、このページ(リベド血管症とは?)の情報は、日本皮膚科学会の「血管炎・血管障害ガイドライン」をもとに作成しています。



●リベド血管症について
リベド血管症とは?  イタリアの医師らが、1998年にリベド血管症(Livedo vasculopathy)として類似した病態である3疾患を包括し、
まれな臨床病理学的病態
(clini-copathologic condition)として提唱しました。
包括した3疾患の共通点は、『組織学的に白血球核の破壊がなく
(血管炎に当てはまらない)、真皮内の血管の血栓症である』としています。

○包括した3疾患
 ・リベド血管炎


人は黒色腫のリスクがある
(livedo vasculitis)
 ・白色星状の萎縮性治癒痕(白色萎縮)
(atrophie blanche)
 ・有痛性紫斑病変
(PURPLE:painful purpuric ulcers with reticular pattern of the lower extremities)

○補足
イタリア医師らの論文によると、リベド血管症8例に対して、皮膚小血管炎20例を対比させた結果、サイトカインと血小板p-selection測定値の差異を報告している。
また、リベド血管症に包括されたリベド血管炎

(米国による命名)は血管炎ではないため、病名は適切ではないと論文にその旨(名言は避けている)が書かれているそうです。
これは、ヨーロッパ皮膚科医師が血管炎と血栓症の定義を区別する姿勢があるのに対し、米国皮膚科医は血管炎自体を定義せずに曖昧に使用しているための「表現の差」であると考えられるようです。

(所長の呟き:リベドについて情報を整理した際、アメリカ医学とドイツ医学で表現の差があったのは、血管炎の定義が事なかったから起きたのですね。
日本国内では、この表現の差に混乱してステロイドを使ったり、使わなかったり・・・医師によって異なったのかな?と思います)
臨床的特徴 下肢に急速に起こる局所的な有痛性紫斑病変(PURPLE)と分岐状皮斑(livedo racemosa)であるとしています。
紫斑病変
(点状出血斑が黒っぽく変色した物を指すと思われる)はしばしば潰瘍に発展、その潰瘍の治りが遅く、治った後に白色星状の萎縮性治癒痕(atrophie blanche)や血管拡張、ヘモジデリン(※1)によるリベド様色素沈着を残すそうです。
病変は、下肢および足背に限局し典型的であるとされているが、個々の症例の詳細な報告はないそうです。

※1:ヘモジデリンとは、ヘモグロビン由来の黄褐色あるいは褐色の顆粒状または結晶状の色素で鉄を含む。鉄と結合して鉄を貯蔵する役割を持つタンパク質のこと


私はwheniは、高コレステロールを持っている食事療法の丸薬を取ることができます

(所長の呟き:分岐状皮斑の切れている部分が潰瘍になりやすいと言われているようですが、自分自身の皮膚を観察(見た目だけ)では、あまり影響していないように思います。
それは、いつもリベドがないところに潰瘍が出来ているためです。どちらかと言えば、有痛性紫斑病変が潰瘍に発展する率が非常に高いと思います)

発症率 約10万人に1人
(当サイトのアンケートでは、発症率はもう少し高そうに見える) 
性別 若い女性に頻発する

当サイトのアンケートのデータでは、12才〜28才と30才〜47才と2つの山が見られる。


cildまたは煙道で猫を治療する方法

また、最初に潰瘍ができた年齢は、12才くらい〜40才くらい(24才がもっとも多い)という結果が出ている。
男女比率 資料では「1:3」とされている(当サイトのアンケートでは、1:4くらい?)
リベド血管症の
歴史的背景
リベド血管症の起源は、下記のようになっています。(リベド血管炎の話しも含まれています)
言葉を色々調べたのですが、一部医学用語の意味が分からなかった部分は、資料をそのまま記載しています。ご了承ください。
  • 1944年
    米国医師らが「下肢にリベドがあり、夏に足関節に潰瘍を繰り返す女性の例」を報告。
  • 1955年
    米国医師らが、1944年の症例を含めて12例全員女性を夏期潰瘍性網状皮斑
    (Livedo reticularis with summer ulcerations)として報告。
    臨床では、リベド血管症の所見の他に、毎年夏期に発症することが特徴としていた。
    しかし、男性患者の報告や潰瘍が夏期に限らず
    (冬季)発症する例も報告される。
  • 1956年
    米国医師らは、病名から夏期を除いた潰瘍性網状皮斑
    (Livedo reticularis with ulcerations)として男女例を報告。
  • 1967年
    米国医師らがリベド血管炎
    (Livedo reticularis)という病名を提案。
    リベド血管炎の病理組織は真皮の慢性で再燃性の「分節状ヒアリン化血管炎」
    (segmenlal hyalizing vasculitis)であるとしていた。
    しかし、病理学的に非炎症性の内皮増殖と内膜下のヒアリン化と限局した血栓像が真皮中層の血管に見られるという特徴があり、以前の所見と同一であった。
    「血行障害を血管炎」としており、米国皮膚科学会の血管炎の定義が問題となる。

    米国医師らがLivedo reticularisのLivedoはpseu-dolivedoであるとして、Livedoid vasculitis


    (Segmenlal hyalinizing vasenlitis)の病名に変更。
  • 1998年
    イタリア医師らによって、
    Livedo vasculopathyなる病態(病名)が提唱
    欧州では血行障害変化を血管炎と認めていないため、このような名称になったと思われる。
    同年、イタリア医師らの論文を論評した米国医師らは、説明なくLivedoid vasculopathyと病名を変更。
「血管炎の定義の違い」によって、病名が二転三転したようです。
現在は、リベド血管症
(Livedo vasculopathy)という名で落ち着いているようです。
これに伴い、国内の皮膚科学会でも「リベド血管炎の事をリベド血管症と呼ぼう」という動きがあるようです。
実際、ネット上で閲覧できる論文のタイトルに使われ始めています。
いつ頃、この名が定着するか?
そう遠くない将来、このサイトの名称も変更しなければならないかもしれません。

検査結果 1.血液検査
  血液検査などの検査では、異常はほとんど見つかりません
  参考にした資料では、CRP上昇以外、血小板第4因子、β-トロンボグロブリンなど一般的な血栓形成所見が多く見られるが、
  「特異的な異常所見を共通するものはない」となっています。
  但し、CRPに関しては潰瘍形成時に一時的に上昇する事がありますが、それ以外は正常の方が多いです。
(基礎疾患なしの場合)

2.皮膚生検
  真皮周辺の毛細血管の血管壁が厚くなっている、血栓があるという傾向があるそうです。
  また、「組織学的に白血球核破壊がなく、真皮血管の血栓症である」としています。

3.基礎疾患
  各種の血行障害性疾患や膠原病の合併症があったとの例があるが、共通した基礎疾患も明らかではない。
  つまり・・・ある、ないはハッキリ言えないみたいです。


治療や予防 1.治療
  末梢血管拡張剤、低分子デキストラン、腰部交感神経ブロック、抗凝固剤、アザチオプリン、副腎皮質ホルモン、抗トロンビン剤、ニコチンなどが
  有効であると報告されているが、1例報告が多く、症例毎に効果が異なるため、確立した治療法はない
2.予防
  健康茶(あえて商品名を伏せる)を使用した潰瘍予防の実験が行われ、ある程度の効果があると発表されいる。
  しかし、所長個人で健康茶を飲み始めた方に協力を得て経過観察を行ったところ、発表された結果より極めて低い予防率であるように思われる
  もちろん、飲む量などを考慮する必要はあると思うが、長年飲んでいた所長ですら潰瘍が出来たりしていたので、有効性は低いと考え
  飲むことを中止している。 

(C)著作権:大蔵省 許可なく文章や画像の転載を禁じます。
Copyright (C) Ookurasyo All Rights Reserved.



These are our most popular posts:

虚血性大腸炎 - goo ヘルスケア

高齢者や、糖尿病・膠原病(こうげんびょう)・血管炎などを基礎疾患としてもつ場合に多く みられます。 大腸は主に上腸間 ... 症状が典型的な時は容易に診断できますが、薬剤 性腸炎、感染性腸炎、クローン病などとの区別が難しいことがあります。血液検査では ... read more

血栓性静脈炎に関するQA - 健康診断.net

私は、血栓性静脈炎の治療のため、ふとももまでの肌色の弾性ストッキングを履いてい ます。この季節、寒く ... こんな場合慰謝料は請求できますか? ... 表在性の血栓性静脈 炎と診断されました。2度目ということもあり、早期発見できたので塗り薬だけ処方され ました。 ... だから他のヒトが良いと言った方法があなたには逆効果の場合だって あります。 read more

膠原病と目について

こららの検査により、涙が少ないかどうか、角膜に傷ができていないかなどを調べます。 .... あなたの症状の一部は筋炎のいわば後遺症と考えられますので、筋力を回復させる リハビリが必要です。 ... このような会に出席して、知識を深め、同じ患者さんどうしの 交流を持つことは大切なことだと思います。 ... ステロイド25mg服用中とのことですので 、まだ活動期の治療が続いているところだと思いますし、足の静脈炎の程度によっては 運動 ... read more

血栓性静脈炎<循環器の病気> - goo ヘルスケア

血栓性静脈炎とはどんな病気か 静脈に起こる炎症ですが、静脈炎には血栓を伴うこと が多く、また逆に静脈血栓が静脈炎の原因に ... 手術後などで起こる循環障害、または 静脈中枢部を圧迫するような原因がある場合などに血栓ができやすくなり、発症します。 read more

0 件のコメント:

コメントを投稿